バーバーみよ。

雑音生活

バーバーみよ。

昔も話した事がありましたが、
わたしの髪は、
10代の頃からずっと、同じ人が切ってくれています。

わたしが彼女(みよちゃん)と出会った時、
彼女はまだ美容師なりたてで、
インターン(=アシスタントみたいなものです)からスタイリストに上がれるかどうかで、
まだお客さんの髪は切れず、
毎日、ウィッグ(=首から上の美容師さんがいろいろ練習するお人形)で髪型デザインを考え、試行錯誤していた頃でした。

お客さんの髪を切れるようになるには、
美容室の試験を突破しなければなりません。
多分、いろんな試験があるんだと思います。
そのひとつをクリアする為に、
彼女は自分の作品のモデルになってくれる人を探していたのです。

彼女が探していたのは、ヘアーコンテストのモデルでした。

すでに彼女がコンテストに出したい髪型は決まっていて、
その髪型をやらせてくれる人がいればいい、
という状態でした。
その彼女のやりたかったデザインは、
すさまじいほど真っ赤なすごい乙女刈り
でした。

何十人、声をかけても、
みんなに拒否されたと聞きました(笑)

そうしてモデルハントする事3日目。
彼女は、ぷらぷら歩くわたしを見つけたのです。
ざわめく街の喧騒の中で。

↓天野、ティーンの頃。すでにすごい乙女刈り。

18さい

乙女刈り、いたーーーーーーーー!!!!
と思ったそうです(笑)

けっこう遠くからの発見だったみたいで、
それから声をかけられるまで、
若干尾行されました(笑)

↓おいらを尾行したみよちゃん。当時はかなりパンクな感じだった。

いんたーん

声をかけてくれた時、
彼女の可愛さにびっくりしましたが(モデルばりにかわいかった。今も可愛い)
彼女のあかぎれしてる荒れてしまった手を見て、
この人は、すごい頑張ってるんだなと心を打たれました。

そうして、
おいらでいいのですか??と若干戸惑いながらも、
わたしは彼女のはじめての人間モデルになったのでした。

わたしの髪を切ってから間もなく、
彼女はスタイリストに昇進しました。

真っ赤な乙女刈りという出会いだったわたしたちは、
すごい緑な妖怪人間ベムも経験したし、
コスモカットも、
カーリーヘアーも、
わたしのデビュー後から現在にかけて、
わたしの髪型の歴史は、彼女の美容師としての歴史に附随しています。

彼女の勤務先が移動になった時は、
わたしも一緒に移動しました。

昔から彼女は、
いつか自分の店を開きたいと言っていました。
「“バーバーみよ”だね(笑)おばあちゃんになっても切りにいくよ」
とおいらは言ったりしていました。

もはや、お店で店長の次に年長さんになってしまったみよちゃんですが、
この人はきっと、
この先もずっと美容師をやっていたいんだろうなと思っていたのです。

この前、髪のメンテナンスに行った時、
帰り際、彼女に呼び止められました。

来年から自分の店を構えるんだと、報告を受けました。

みよちゃん、ほんとーーーーにおめでと〜〜〜〜〜〜〜〜!!

バーバーみよ(←こんな名前ではないはず)
開店楽しみにしています。

いやー、ちょー楽しみ。

おいら、お花持っていくぜよ。

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