「THE EARTHSHAKER」ライナーノーツ。

雑音生活 ライナーノーツ

「THE EARTHSHAKER」ライナーノーツ。

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「THE EARTHSHAKER」
わたくしめのブログにまで足を運んで下さるシェイカーのコアファンのみなさまの手にはきっと届いただろうと思うので、
ライナーノーツをば、行かせて頂きます。

 

「放熱」

この曲から書かせて頂きました。

アルバム1曲目になってて、あまのは大興奮しました。

アルバム1曲目の曲、
わたしのアルバムはSharonを抜かし、全部1曲目は当てぶりしてます。
アルバムに入った時に1曲目になる事を意識して書いているんです。
アルバムの方向性を1曲目で表現したいからです。

この曲はそういう事を考えて書いたわけじゃないのですが、

デモを聴いた時に、
なぜ音楽を生業として選び、ずっと音楽してるんだろうね、僕たち
という思いを少し込めたいなと思いました。

そういう初心は、記念の年にこそ掘り起こして噛み締めたくなる気がしたからです。

わたしが10周年の時のアルバムで書いた「薔薇のように」の位置というか。

1曲目、本当に嬉しいです。。。。(感動)

 

携帯含め、ネットを使ってない人はほとんどいないと思いますけど、
ネット上のみなさんは、本物ですか?

本物のカケラだとは思うんですけど、なかなか実物とイコールにならなくないですか?
イコールにしたくない人もいるかもしれないですけど。

じゃあ、実物とイコールのあなたは、どこに存在していますか?
リアルの中で、きちんとリアルな心の羽根を広げていますか?

 

わたし個人の事を言えばなんですけど、
基本コミュ障ですからね(笑)
リアルではなっかなか羽根なんて広げられんのですよ。

相手を排除してるつもりは微塵もないんですけど、
壁を作ってると思われる傾向で、
結果的に集団からは排除されてきたりしました。

接する人を選ぶタイプ、なのかもしれません。

 

そのわたしが、
歌を歌いはじめた途端、知り合いが一気に増えたんですね。
輪が広がったんです。

それはわたし本来の力じゃない。
「音楽」が拡散するものだからです。

自分から他人へ。会った事もない、名前も知らない他人へ。
自分という地点から、性差を越えて、年代を越えて、時に国境を越えて。

ここを見てくださってるみなさんも、音楽から繋がってくれた人たちでしょ?

 

だから、自分は自分の音楽が、紡ぐ歌詞がイコールになればいいなと思っています。

そしてこの「音楽がイコールであればいい。ここが僕の座標点でありたい」という気持ち、
各々どういう人生を歩いてきたかは別として、
本当に楽曲とイコールになっているかどうかも別として、
音楽人は、きっと誰もが持っている気持ちじゃないかなと思ったのです。

そんな想いを込めて書きました。

 

「月に叢雲花に風」

つきにむらくもはなにかぜ、と読みます。

この言葉は、
満月を見ようと顔を上げたら月に雲がかかり、
満開の花を見ようと顔を上げたら風に花が散っている、
とかくこの世は無情よね、
人生いい事ばかりじゃないよね、自分のタイミングが悪い時ってあるよね、
というような意味を持つものです。

でも、仕方ないって諦めたら、諦めた位置から抜け出せないままだよね。

世は無情だからこそ、がむしゃらに行こうぜ、
という気持ちを込めました。

 

曲を聴いた時に、
ちょうど桜が満開の時期だった事もあってだとは思うんですけど、
桜吹雪の中で刀を携えて佇んでいる和服姿のマーシーさんが浮かんだんです。

衣装はですね、黒いんです。ちょっとかすれた黒。
刀も渋い鞘に入っています。
でも帯は金色です。

いったんそう思ってしまったらそのビジョンがどうしても離れなくなってですね、
その気持ちのまま、見えている景色のままに筆を進めました。

こう言ってしまうと、
ひょっとするとみなさんの脳裏にも侍姿のマーシーさんが浮かんでくるかもしれないのですが、
それを含めて楽しんで頂ければと思います。

 

「エンジン」

歌詞の方向性について、一切何も言わずに自由に書かせてくださるシャラさんとマーシさんなのですが、
この曲は「この優しい感じを是非つっこちゃんに」と委ねられました。

じゃあ、恥ずかしいぐらいに優しい気持ちが溢れてきちゃってどうしようもないや、
そんな瞬間の気持ちを切り取ろうと思ったのです。

 

シェイカーが4人じゃなかった頃や、
何度かメンバーチェンジをしてきた経緯は知っているのですが、
30周年を迎えるのは4人です。

だから、4つでひとつを形成しているもので表現したいなと思いました。

そうして、4輪のうちひとつでも欠けたら走れない「車」に辿り着いたのです。

タイトルをすごく悩んだのですが、
ライヴの前に手を重ねて組む円陣をふと思い出し、二つの意味を込めてエンジンにしました。

 

ずっとこの車で走ってきたね、一緒に走っていこうかどこまでも、
という内容の歌詞かと思います。

あぁ、バンドっていいなぁーと思いました。自分で書きながら(笑)

 

歌詞を書きながら、勝手に自分の紆余曲折を思い出し、
勝手に自分の活動に重ね合わせて、
時々涙が溢れました。
自分が歌うわけじゃないのに。
自分アホだなと思いました(笑)

 

でも、勝手に感情移入したわたしと同じように、
シェイカーと共に走ってきたファンのみなさんが、
シェイカーの事だけじゃなく、
ご自身の人生や、ご自身の家族、友人をふと思い出し、
思い出が走馬灯のように流れて、
ほんの少しでも優しい気持ちになってくださったりしたら、
作り手として本望です。

 

アルバムの中では、
4曲目5曲目のコンボと、
エンジンの後にやってくる可愛らしいSING IT NOW TOGETHERがひときわ好きです。

可愛いっていうと怒られるかな(汗)

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