日本最古の物語と言われる「竹取物語」。
何故地球にやってきて、
何故ある日突然月に戻らなければならなくなったのか、
昔さらっと授業か何かで読んだ時も疑問に感じた事を覚えています。
そういう気持ちを胸に、「かぐや姫の物語」を観て来たのですが、
そのわたしの疑問が、すっきり出来た映画でした。
ここが映画独自の展開なのかもしれないなと。
そしてここが、キャッチコピーである「姫の犯した罪と罰」の部分そのものなんだろうなと思いました。
翁が変化してしまうものがなしさ。
変化出来ないかぐやのものがなしさ。
人間のエゴと生命の美しさ。
迎えに来る月の住民の無機質な恐ろしさ。
そして、絵巻を見ているかのような映像。
今残っている最古の「竹取物語」は、
江戸時代の少し前あたりに、古い文献を元に清書されたもの、なのだそうです。
本当の原本は室町時代とも平安時代とも言われています。
そんな昔の時代に、女性が自らが意志を持ち、世の中の常識に立ち向かって行く事がどれだけ難しかっただろうかとも思いました。
竹取物語はひょっとすると、
あの頃の女性に強いられて来たものに、疑問を投げかけた作品だったのかもしれない。
そしてそのあの時代の女性に強いられてきたものは、
ある程度選択肢が広がった今でも、ずっと残っているものだとも思うのです。
「あなたは女の子なのだから」
そう言われた事のない女性は、ほとんどいないのではないかなと思うからです。
いろんな意味で。
「竹取物語」
誰が作者だったのか不明ですが、
女性が書いたのかもなと、そんな事を思い、
それを男性がこんな風に映画化するなんて、と驚きでした。
素晴らしい映画だった。
おまけ