自分と違う事務所に所属している人の話で、
共通項があると、なんだかとても嬉しくなったりする。
音倉はご存知の通りとても小さい事務所だからね、
わたしがそこで得た価値観だとか、事務所との向き合い方だとかが、
井戸の中の蛙大海を知らず、になってるのかもしれないと、
ふと思うことがなくはないので。
いうても、
大きな事務所の傘下のような時もあったし、
短い期間ではあってもソニーにいたこともあるけど。
むかーし、それこそデビューして間もない頃かな、
先輩アーティストのライヴに行った時、
今みたいにスマホで地図が見れない時代の、はじめて行くライヴ会場で、
土地勘もないし、
スタッフからここらへんだからって教わってたけどとにかく開催場所がわかんなくてね、
電車で逆に向かうような方向音痴な天野だったもんでうろうろうろうろ迷って、
やっとのことで会場に辿り着いたら、
他のアーティストたちは、みんな連絡しあって待ち合わせしててやってきてたのが発覚した事があって(笑)
え、みんないつ連絡先交換したの、え、君たち仲良かったっけ??みたいな微妙な気持ちというか、
あー、わたしひとりだけハブなんだなーって思ったことがあった。
でもわたしはね、それで良かったんだ。
シマの違う人間と関わっても、自分の活動が進むわけじゃないでしょ。
非生産的でしょ。
月日が経って、経験値が上がって、人間的にも丸くなって、
そんな関係になってから仲良くなれる事は往往にしてあるけどね。
他の人間関係の輪の中で生きていける人は、
社会の中でも生きていける。
何も無理にこんな狭い世界の中にいなくていいんじゃないかって思ってしまうって、
そんな話で盛り上がった、という話。
アーティストの持ってる「自分のチーム」ってすごく狭い。
マネージャーとアーティストは、ピッチャーとキャッチャーみたいなもんだしね。
自分の投げた球がどういう切れ味なのか、一番分かってくれる存在。
ごまかしが効いたためしなんてない。
でも、だから自分を預けられる。