経年。

雑音生活

経年。

先日、次財布を買うならここのにしようって思っていた革製品のブランドが、
デザイナーさんが高齢のために引退され、
ブランドも閉じてしまった事を知った。(暖簾分けしたブランドは残ってる)

10年前ぐらいにOZONE ROCKSがなくなってから、
好きになったブランドがどんどんどんどんなくなっていく傾向でかなしい。
(わたしが好きなものは、そんなに万人受けが悪いのかと不安にもなる)

わたしの洋服は、衣装か、衣装になり得るものか、部屋着かというパターンしかない。
普段着っていうのがない。

普段着を買うお金を使いたくない、とも言うけど、
そこまで気に入ってないけど、安いし、組み合わせのひとつとして持っててもいいかなっていう服なら、
要らないってなってしまう。

絶対にこれが欲しい、絶対にだ、しか欲しくない。
買えるか馬鹿野郎って涙を呑む事は多々ある。

これを、非常に男性的だと言われる事がある。
しゃんとした気持ちになるお気に入りの服を、ずっと着てたいタイプ。 

鞄も、わたしにとっては普段着ではないものが多い。
唯一、お財布だけは普段着感を感じるけど、
これまたすっごい好きじゃないと買わない(笑)

デビューした頃、ずっとPORTERの2つ折りのメンズライクな財布を使ってて(MA-1の生地で作られてたやつね)
長年使ってたからめっちゃくちゃぼろぼろでね(思い出がな、思い出があったんだよ)
カードとかレシートとかでぱっつんぱつんになってる芋虫みたいな財布を見たあっきーに、
「つっこちゃん……その財布見たら……ファン、泣いちゃうよ」
と言われて、
それを聞いて買い換える決断をしたぐらいだった。

ずーっと同じものが近くにあったらいいのに、
時間は流れるから、そういうわけにはいかないね。
どんなものでも経年劣化するし、
どんなに固く誓い合った約束も、ほつれてほどけて、脆弱になるよ。

友達たちのペットの具合があまり芳しくない。
ひたすらにかなしい。
命あるものいつかはさよならだって、そう分かっていてもね。

ペットも飼い主も元気になりますように。
しあわせがありますように。
離れた空の下から祈る。

なくなって欲しくないものばかり、なくしていくのが人生かもしれないけど、
あと30年ぐらい生きてていいぞって、時々思います。

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