曲の中の住人になりたい。

雑音生活

曲の中の住人になりたい。

曲は、
映画や音楽やラジオ等々音の出るものを楽しみながらは作れない。
(作れる人いるかもだけど)
わたしは簡易DEMOを作成するのに平均1曲/2〜3日ぐらいの制作時間がかかるので、
その間ほとんど、世界がどうなっているのかを触れずにいる。

触れずにいると、
わたしの暮らしぶりは今まで通り「家で曲とか絵とか作ってる」で、
特段何も変わらないので、
精神的にはとてもいいんだけど、
違う世界線に生きてるわけじゃないから世の中から分断され過ぎるのも良くない、
とか思って食事しながらニュースをチェックしたりしてる。

今日のおゆはん。
ナチョスっぽい何か。(トルティーヤチップスにキーマカレーとサルサソースとチーズかけただけ)

昔、道端に咲いている花を絵に描いてしまうと、
それは「道端に咲いている花」をクローズアップしてしまう事に等しいから、
本来の「道端に咲いている花」ではなくなってしまう、
という文章を見たことがあり、
音楽も似てるなぁと思った事がある。

わたしが何度も口にしている、
言葉にしたら嘘になるから、というのはこれが含まれる。

曲にしてしまうと、等しい大きさにならない。
壮大な何かになる事も、重たい何かになる事も、チープな何かになる事もあるし、
受け手次第でいかようにも変化する。

だから、
自分の本当を曲に込めました、ってのは本当に難しい。

結局形が変わるなら、
曲世界の住人で、わたしはいたい。

ツイキャスで、どんな風に曲を書くか聞かれたけど、
わたしは感情より、実際にあった事より、
その曲世界の登場人物がいる情景を空想しながら曲を書く事がある、
というのを伝え忘れてました。

「ライオン」なら、引越し作業中の部屋の質感や明かり、時間帯、
「烏」の曲中には描いていない、この仕事(ヤマ)をしなければならない仕事現場の質感、
「サボテン」から見た空は、変わりばえがないけど、いつもいつも綺麗だった事、
などなど。

で、その世界をより伝えるために、
視覚的要素の強い、誰もが「これはこういうものだ」と共通認識できるものや、その共通認識を利用した一節を書いたりします。

これ密かなこだわりなんだけど、
そんなこだわりがあったのかと驚かれた事があったので、ちろっと書いておきます(笑)

曲を書いている時、わたしはその曲の中に住んでる。
ナルニア国物語みたいに、別世界の扉を潜っていく感覚がちょっとだけあるよ。

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