ありがとうパワーハウススタジオ。

雑音生活

ありがとうパワーハウススタジオ。

本日、パワーハウススタジオが年内いっぱいで営業を終了するというお知らせが発表になり、やや茫然自失のままだけど、感謝の気持ちを伝えたくてブログをしたために来ました。

はじめてパワーハウススタジオでレコーディングしたのは、
Butter Fingersだっただろうか、
Love Dealerだっただろうか、
ステロイドだっただろうか。

少なくとも箱庭より前に、一度パワーハウスでリズム録りをしているのだけは間違いない。

当時のレコーディング音源が入ってるMD。
わたしはポータブルプレーヤーで移動中に聴けるように、MDでもらう事が多かった。
(仮)未定、となっているのが、後の「箱庭」。
「箱庭」は同テーマの芝居とのコラボ作品で、
お芝居とタイトルを合わせるため、タイトルがないまま曲を作っている。

スナイパーの時は、
入社してきたアシスタントエンジニアさんの初現場で、
エンジニアさんが持ち込んできたスピーカーに、対応電圧を超えた電流を流してしまいショート。
写真左の冒頭が「スパイナー」となっておるのは、その動揺から来るのかもしれない(笑)この持ち帰る音源のDATやMDやCD-Rに収録曲目を書いてくれるのも、アシスタントエンジニアさんが多かった。

いくつかのレコーディングスタジオを使用してきた。
初期の頃の歌入れで使っていたホームベースが高田馬場にあったデルタ、リズム録りのホームが永福町のパワーハウスで、
楽器編成によってはもっと大きいスタジオになることもあったし、
事務所が他の事務所の傘下になった時は、持ちスタジオにホームを移動したこともあったけど、
デルタスタジオを筆頭に、どんどんスタジオがなくなってしまったのもあって、
最終的なホームもパワーハウスだった。

「Sharon Stones」のほとんど、
「鮫」のレコーディングをしている時に、零のタイアップが決まったと連絡を受けたのも、パワーハウススタジオのコントロールルーム。
月になって以降の作品では、
「Licht」のミックス、「PKB」の歌入れ、
「天の樹」「Daisy」と「ごもくならべ」の大半、
というか、わたしのCDのクレジット欄に、パワーハウススタジオが記載されていないのは、最新アルバムの「19BOX」ぐらいなのではなかろうか。
確認してはいないけど、そのぐらいホームのスタジオだった。

当時住んでいた家から比較的近かったので、自転車で行ったこともある。

ずっとスタジオで飼っていた犬が亡くなったのは何年前だったろう。

スタジオのロビーでMV撮影のミーティングをしたこともあるし、
出来上がってきたMVのオフライン映像をVHSで確認させてもらったこともある。

地下一階のスタジオは、階段の下の隙間に仮歌を録れるスペースがあって、
天井が階段の傾斜に沿っているから斜めで、
狭すぎてお仕置き部屋と言っていた事。

ロビーには大きなL字型のソファーがあって、
その周りには、まるでマン喫のように漫画が並んでいた事。

ひとりでは食べきれない量の梨を頂いてしまって、
スタジオに持って行って、勝手にキッチンを使って剥かせてもらった事。
ハマっているアイスがあって、勝手に冷凍庫でお得用サイズを保存してもらっていた事。

スタジオ常設のポットの中にコーヒーが入っていて、
当時コーヒーが飲めなかったわたしが、クリープをてんこもり入れる事によりコーヒーが飲めるようになった事。

外の自販にはオロナミンCがあって、
疲れてくるとみんなで「そろそろドーパミングの時間だ」とか言いながらオロナミンCで乾杯した事。

たくさんの思い出があります。
スタジオはわたしにとっては聖地でした。

最寄駅からスタジオまでの道順、忘れることなんてないだろうな。

パワーハウススタジオのみなさま、
本当にお世話になりました。ありがとうございました。
スタジオ以外の事業は継続するとのことでしたので、遠くからですが、引き続き応援させていただきます。

年末までにまだ時間があるからね、ぷらっと会いに行きたい。
おはようございますって扉を開けて。

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