AMN’24 THE ACOUSTIC写真日記（後編）

続きです。

同率9位：くれなゐ／人形（19票）

イントロのほのかな匂わせもあったけど、照明の赤さで何の曲をやるのか気付く人がいたんじゃないかと密かに思っていた。

蝶は双子のどちら側の気持ちも織り交ぜつつ、どちらかと言えば姉さんに寄り添った歌であったのに対し、
くれなゐは妹の気持ちに寄り添って書きました。

実際に紅い蝶をプレイしてからくれなゐを書いているのもあって、

君は逃げてゆく　閉ざした扉を　いくつもすり抜けて（それな）

となる歌詞も入れたのが今作です。

アコースティックアレンジ、めっちゃくちゃいいな〜〜って思いながら歌っておった天野です。
くれなゐやるのは、かなり久しぶりだった記憶。

人形は、宇宙科学館追加公演で初披露しておりました。
これをアコースティックでやるのか？？？！という曲はいつもちょいちょい挟んでいるんだけど、
その中でもアコースティックでやる想像がまったく付かない曲のひとつではないかなと思います。

この曲はもともとは鍵盤で作っています。
アカペラで歌って、きちんとBメロの「この窓の」の音が取れる人、少ないんじゃないかな。
凄まじい転調だなと、いつも思います。

このアコアレンジは、わたしも大好きです。
世界観が全然違うので、歌っていても楽しい。

同率7位：箱舟／空と海とハレルヤ（20票）

カップリング曲にA面曲のタイトルをもじって来たわたしだけど、
たった1曲「箱庭」だけもじって来れなくて（「B.G.」のカップリングを「G.B.」にしようというところからもじるのをスタートしたため）
その雪辱を果たすために作ったのが、
1stアルバム「Sharon Stones」のボーナストラックになった「箱舟」です。

扉を開け手に入れた全てを置いて出ていく箱庭に対し、
ここから離れるのならすべて詰めていきたい箱舟。
楽曲として対比もさせています。

箱庭と箱舟を製作した時期の間には、自身のデビューというボーダーがある。
音楽活動をしてからの記憶がずっと鮮明にあるように、
わたしは活動の思い出をずっと舟に乗せていたいんだろうなと思う。
増築し続けて、ハウルの動く城みたいになってるかもしれない。

あ、ちなみになんだけど、箱舟を制作した当時は、コーヒー飲めなかったので、
キリマンジャロ（タンザニア）がどんな味か知らんまま、言葉の響きだけで書いてます。
今もあんまり飲まないな。

コーヒーはケニア（深煎り）とグァテマラ、モカ、ニカラグア、ホンジュラスが好きだよ。

箱舟、俺弾いた事ないと思うよってじぇっとさんが言っていたけど、調べてみたら本当だった。
アンコールの弾き語りでやってきたのと、7年前のAMNで、じぇっとさんがサポートしていない日にランクインされてた。
平井先生の記憶力凄まじいわ。

空と海とハレルヤ。

タイトル、空と海を逆さまに覚えてしまうパターンがあるみたいなんだけど、
弘法大師の空海、で覚えると良いかと思われる。

戸倉氏が亡くなった後で、
病気を患ってからみなさんから頂いてきたお守りを、金比羅山でお焚き上げするためなどの諸用事で瀬戸内旅行したんだけど、
よく晴れた穏やかな瀬戸内海を見ながら、空と海が入ったタイトル曲を書こうって決めた。

この曲は、国葬とかのパレードをイメージして作ってる。
国葬は大変しめやかで厳かな曲だけど、
戸倉氏を送るパレードは、周りの人が笑顔になっちゃう感じがちょうど良いなと思った。

式という式が嫌いな人だった。
結婚式を絶対挙げたくなくて、かつて結婚されていた奥様と大喧嘩したみたいだよ（あげたいって言われたならあげてやってくれよww子供かよww）

亡くなった人は年を取らない。
スタイリストの大塚さんなんて、わたしからしたらもはや後輩って言える年齢のまま止まってるし、
いつか戸倉氏のこともわたしは超してしまうんだろうな。

あんまり超えたくないから、籠島さん長生きしてくださいね。
じぇっとさんもだぞ。
じぇっとさんは、是非思う存分赤くいられる還暦まで活動しててください。
（シャラさんもJJもあっきーも長生きしてね）

みなさんも、ハレルヤありがとうでした。

5位：花冠（21票）

ここまでずーっと1票差。
花冠は集計序盤に首位争いをしてて、途中でランクが下がり、最後に7位を抜いた形でした。

原曲の1コーラス目がピアノメインなので、
あえてピアノを封印したアコアレンジです。

この曲のワビサビのすべてが歌にかかってる極めてシンプルなアコアレンジだったので、
めちゃくちゃ燃えました。

MCタイム。

どこまでボタンなのかっていうXのポストを見かけたけど、
白い枠まで全部ボタンで、一番下にフックがついてます。
本番まで、面倒くさくてボタン3つぐらいしか留めた事がなかった（笑）

AMNリクエストアワー2024用に買ったトップスです。
THE ROCKも形が同じで、素材と色が違うだけだよ。
2公演、トップスしか変えてない。
お気に入りなので、そのうちまた着ます。

同率4位：ライオン／空中散歩（23票）

THE ROCKでは同率21位だったライオンです。
絶対アコースティックに入ると思ったので、THE ROCKのアンコール曲から除外しました。（SPYはアコランキングに入らなさそうだからね）
THE ROCKの同率21位はもうひとつあって、それも入るかな〜と思ったんだけど、そんな事はなかった。
スースーに押し除けられたと思うわ（笑）
バスラでやろうね。

空中散歩。
宇宙科学館のアコツアーでやってきた曲です。
これは、このアレンジをもう一回聴きたいというリクエストだったんだろうと思う。
嬉しいです。

高いところが好きなので、
空中を自由に散歩出来たら楽しいだろうな〜と思うけど、
最初の頃は浮かんでいる恐怖が強そうではある。

人間は、これから先に生きる子孫のために、
嫌だった経験を遺伝子情報に残し、こういう事は二度としないようにという学習をしながら生きながらえている。
赤いキノコを食べようと思わないのも、わたしたちの遥か昔に生きていた先祖がさんざん試して、命が脅かされて来た経験からの学習なんだと思う。

楽しかった、幸せだったという思い出は、
もう二度と、あんなに幸せなことはないかもしれないという悲しみが伴う事で、強く記憶に刻まれる。
わたしは学習能力がなく、嫌な事は忘れてしまうのに、楽しかった事をずっと覚えているんだけど、
もう二度とこんな幸せはないと思い続けてる節はある。
だから活動の全部の記憶が鮮明なんだ。

サイコパス味の強い生ちゃん。

2位：Daisy（25票）

DaisyもTHE ROCKのランキングが実に惜しかった勢で、
きっとアコでランクインするだろうと思ってたんだけど、
こんなに上位に来るとは想定外でした。

ちなみにじぇっとさんは、スライドギターの器具を持っていなくて、
Daisyのために買い揃えたと、当時言っていました。

サイコパス味の強い生ちゃん（2回目）

Daisyは、かつて一緒に活動してきた人間が周りからいなくなって、
サポートメンバーがブラックビューティーになった後に書きました。

みなさんはミュージシャン周りがチェンジした事ぐらいしか分からなかっただろうけど、
裏方も全員チェンジしたのが、天の樹の頃です。

わたしがみなさんと何かあったわけではない。
でも、わたしがどこかに所属するという事は、わたしにはどうしようも出来ないところで、別れが突然来たりもする。
離れて行った人たちは1ミリも悪くないよ。

わたしは人間関係にだけは究極に頑固で、
離れても、みんなのことをずっとずっと好きでいる人なので、
全員を繋ぐ事が出来る視点となっている場所から絶対に離れたくなかった。
いつもいつも一番に優先したのは、自分の曲を一緒に作り、一緒にステージに立ってきてくれた仲間たちと絶対に離れたくないという、自分の真っ直ぐな気持ちだった。
自分が一番大事にしてきたのは、常にブレる事なくそこでした。

今、それらの仲間と全員繋がりを持てて活動が出来ている事は、
まるで誰かに

よく頑張りました

ってはなまるもらえたような気持ち。
頑張って来たご褒美みたいなんだ。

今はフリーランスだからね、
ここから先誰かが離れるなら、わたしのせい。
もしくは、ミュージシャンとしてビッグになり過ぎて、わたしのような雑草の相手がなかなかできなくなったとか、
いると周りに迷惑がかかるから外す決断をする、みたいな感じです（笑）

誰にも離れてほしくないので、わたしは上を目指すしかない。
そこをチーム天野で目指していける、今の環境がとても愛しいです。

1位：Gravity（29票）

リクエスト締め切り前日に単独首位に立ちました。
この曲は、アコースティック編成ならではな楽曲だなぁと思っていたので、めっちゃ嬉しかったです。

アレンジをしてくれた籠島さんが、
これがいつかオリジナルアルバムに収録される事が脳裏をよぎって、
どこまでアコースティックな楽曲として完成度を上げてしまうか悩むとおっしゃっていたので、
アコアレンジの状態のままブラッシュアップしていく事も出来ますから、
先のことは何も考えず、アレンジしてあげてくださいと返した記憶。

このアレンジ、大好きなのよね。