昨日歌詞の事についてちょっと書いたけど、
あの後でふっと思い出した事があったので、続きをちょっとだけ記しておこうと思う。
昔ニコ生でも話したけど、
デビュー前、一番最初に自分のつたないデモテープを聞いてくれた音楽業界の人から、
「君の歌詞は難しい。でもね、音楽は人に伝わらなくちゃ意味がない。誰にでも伝わる、簡単な歌詞を書ける事も才能だと僕は思うよ」
と言われた事があって、
最初にそう言ってくれる人と出会ってよかったなぁ〜と今でも思う。
そう言われた事で、人に伝わらないと意味がないってのを学んだだけじゃなく、
言葉に対する自分の意識ってものを変える事ができたんだよね。
こんな歌詞はかっこ悪い、ダサい、わたしは書きたくない思ってた気持ちを、
かなぐり捨てて、ニュートラルな状態に持って行けた。
わたしは幼少時から詩を書いてきたから、
こんな言葉は紡ぎたくないっていうマイルールみたいなのが、それはもうたくさんあった。
幼少時から詩を書いてたって経験は、なんの役にも立たないよね。誰かに採点されてきたわけでもないんだから。
そういうちっぽけなルール、いらないなって思えた。
言葉への自分の美学がすとんと落ちたら、
なぜかそれに順を追うように、
今までは絶対にできないししたくないと思ってた事もニュートラルな状態になっていき、
むしろ 「このあたくしが出来ないとでも?」みたいな喧嘩売られたかのような感覚になって、
なんでもやってみようという気になった。
そうしていくうちに経験値が増えたのか、自分に自信がついたのか、殻が破れたのか、
ダサいとクールは紙一重みたいな、
元から持ってた要素を活動の上でも開花させてしまったのが、わたしです(笑)
そのぐらい、わたしの言葉へのこだわりという、自分を防衛する壁が分厚かったんだと思う。
今も、別の意味で分厚いとは思うけどね。