これは休止中に考えついたテーマでした。
はだかの王様、この童話みなさん知ってると思うけど、
身分の高いものにしか見えない布なんだと騙されてパンイチでパレードしてしまった王様は、
家来たちの言う事を信じたからなのではないか、
というふとした疑惑を持ったのです。
誰も、見えないっすって言えなかった。
それが、わたしにも見えますっていうプライドだったり、
逆らう事が許されない独裁政権のなれの果てだったとしてもね。
わたしはこの童話が嫌いです。
はだかであるのを指摘するのが子供であったことも含めて。
だからこの物語に対する、逆の発想をしてみたのです。
王様がもし、
着飾るのが苦手な、ありのままの人だったら。
ありのまま生きる道を切り拓く事にプライドを持っていたら。
この発想がベースになって、この曲は出来ました。
言ってしまえば、わたしも「はだかの王様」のひとりなんです。
だから、いろんな人から誰にも見えない透明な鎧や首輪を貰いました。
わたしは、透明な鎧だって分かっていながら着用してた人。
せっかくわたしを思ってハンドメイドしてくれたんだからね、着ないとってのもあるけど、
わたしはそもそも重ね着するの好きなんだ。
みんなも、誰かから透明な鎧貰ってると思うよ。気付いて脱いじゃう事も、全然気付かない事もあるかもしれないけどね。
脱がれたなって経験はあるわ。そういう人には多分鎧だって思われなかったんだと思うんだけど、無駄骨折るだけだから二度と関わらないって決めてる。
せっかく作ってくれたんだから着ないとっていう発想から、
おばあちゃんの作ってくれたセーター、にわたしの中では直結するので、
いつかやりたいぞ、アグリーセータードレスコード!!!!(笑)な1曲でもあります。
「天野月LIVE〜既製品なのにさ かっこつかないけど いいでしょ〜」やりたいわ〜。
タイトルとは直接関係ないけど、これも「輪」をテーマにした曲のひとつ。
曲を書いた時、こういう仕上がりの曲になるとは想像すらしていませんでした。
自分としては、大事なことを歌った曲なんだけど、テーマ自体が目に見えないものだからね、伝わるのかなって不安だった。
目に見えるものは、消えたり壊れたり変わったりする。
でも目に見えなければ変わった事を確認出来ない。確認できないなら、変わりようがないのと同じだから永遠に残る。
そうわたしは漠然と思ってる。
だからアレンジ聴いて、感動しすぎて泣きました。
レコーディングエンジニアの山本さんに、「今までにない感じですね」と言ってもらえて嬉しかったな。
ダンスビート、レゲエ、ジャズ、ラウドロックなどなど、たくさんの要素がこの1曲に詰まってる。
もしもこの曲のMVを作って貰うとしたら、
お城の中にいる様々な人たちの格好をしたコンテンポラリーダンサーの人たちが踊っていて、
その合間を、執事のような格好をしたわたしがひょこひょこリズムに合わせて歩いたり時々踊ったりしながら歌っていて、
公爵みたいな格好をしたアレンジャーの長谷川さんがいろんな楽器を弾いてるイメージがあります。(長谷川さん、公爵の格好めっちゃ似合いそう)
そんな予算はどこからも出ないので、脳内で楽しんでください(笑)
そんな天野は今日も絵を描いている。
明日のお昼過ぎあたり、ツキガサ堂関連の告知があります。
グッズの告知だけではないです。
明日か明後日中で大丈夫なので、ブログにまた来てね。