苦手な文字。

雑音生活

苦手な文字。

中学生の時に出会った教師陣は、
なんだかめちゃ個性的で、人間味溢れる人たちで大好きだった。

わたしは何故か小さい頃から、
世間からちょっと浮いてる変人扱いをされる事が多かったが、
特に勉強が出来るわけでもなく、
特に注目されるような良い行いをするわけでもないわたしを、知らない先生はいなかった。
なんでだかは知らないけど、わりと目立つヤツだったんだと思う。

ひょっとすると、
気付かん間に実はとんでもない事をしでかしてたのかもしれんけどね(笑)

 
中でも、国語の先生と仲が良かった。
男の先生と女の先生といたけど、どっちもいい意味で子供で変人で、とっても大人だった。

女の先生は、ものすごく字が綺麗だった。
筆跡は人の性格を表してるというけど、
ちょっと男勝りな性格のその先生は、まっすぐで肩肘張ってなくて、
ナチュラルなのに可愛い文字を書く人だった。

こんなに綺麗に文字が書けるならいいよなーと思い、ある日聞いてみた事がある。
苦手な漢字はあるか、と。

すごく難しい漢字を想像したん。
薔薇とか檸檬とかね。
でも先生は、あっさり二つ返事で「女」と答えた。
「だって、バランス難しくない?」と。

そう言って、黒板いっぱいに「女」を書きまくってたけど、
わたしの目には、どれも素晴らしくバランスの取れた「女」だった。

わたしは何が苦手かって聞かれたから「母」と答えた。
だって、バランス難しくない?(笑)
同じように「母」をたくさん書いたら、
そのあまりに残念なバランスに先生は失笑してた。
ちょっと失礼だ、俺に対して(笑)

 
みんなの苦手な漢字は何?

好きな色は「自分はこう見られたい」っていう願望だって言うけど、
苦手な漢字も、それと近いものがある気がするん。

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