音楽人。

雑音生活

音楽人。

先日の深夜キャスで少し話したけど(すでに非公開ですが)
音楽の人たちっていうのは、
すっごく仲が良いわけではないし、
シンガーソングライターとサポートミュージシャンという間柄に於いては、特にプライベートで友達なわけでもないし(そういう関係でやってる人もいるけどね)
音を奏でる上で時々チームになるけれど本来は個々で、
それぞれ職人さんみたいな感じで、
その道の職人が集まるから完全に役割分担されていて、
それぞれ自分の役割にプライドを持ってもいるので、
「教える」とか「アドバイスする」「もっとこうしていこうかってアイディアを出す」ことはあっても、
音楽的なことでのダメ出しというものがほぼない世界であったりする。

自分のダメなところは、誰よりも自分がよく分かってるから、口出ししないんだよね。

というと横の繋がりのように思うかもしれないけど、
音楽は完全に縦社会。

縦社会だからこそ、
口出ししないのをいいことに努力を怠ると、
自分の評価は地に堕ちるっていう厳しさはある。
誰かが地に堕ちても、誰も何も言わない。
堕ちたことに気付いて這い上がるのも、結局は自分だから。

誰にも思いっきり寄り添わないし、
我が道をみんな行ってるし、
性格も趣味もバラバラだし、
音楽のルーツも全然違うけど、
それでも同じステージに立てるっていうね、
この一種独特な感じがわたしは大好き。

音楽が愛と平和の芸術だっていうのは、こういうところにあるんじゃないかって思う。


最近の世の中の動きを見ていて、
かつて自分が人間嫌いだったことを思い出している。

そうだ、わたしはずっと、人間が嫌いだった。
特にマジョリティーに対して。

マジョリティーは、マジョリティーであるがゆえに、己の立場の強さをよく分かっている。その強さで何かをねじ伏せられる事をもね。

だからわたしは、
そんなマジョリティーが牛耳る世界に、ささやかであろうとも全力でメスを入れたかったんだっけなって、
同時にそんな事を思い出している。

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